MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

高市さんの言葉に思うこと

 先日、内閣総理大臣に高市早苗さんが選出されました。高市さんはこれまで、靖国神社への参拝について、「国のために命を捧げた先人たちへの尊敬と感謝の気持ちを忘れてはならない」と、信念をもって発信し続けておられます。このような姿勢に触れると、私たちが今こうして平和な社会で自由に暮らし、働けていることが、決して“当たり前”ではないのだと、あらためて気づかされます。

 高市さんは映画『あの花が咲く丘で君とまた出会えたなら』をご覧になられた感想を「私たちが生きている今は、誰かが命懸けで守ろうとした未来である」という一文にまとめられました。あの戦争の時代、未来の私たちの幸せを願って命を落としていった多くの若者たちがいた――その事実を、現代に生きる私たちは、どう受け止めるべきなのか。高市さんは「尊敬と感謝」の念で受け止めるべきだと述べられています。

 こうした「感謝」の視点は、国の歴史や社会に対してだけでなく、私たちの仕事や会社にも通じるものです。たとえば、私たちの生活や、ダイヤ冷ケースという会社の存在も、決して私たち一人ひとりだけの力で成り立っているわけではありません。創業以来、数えきれないほど多くの方々が支えてくださったからこそ、今日まで歩みを続けることができました。
 お客様、仕入先様、地域の皆様、そして一緒に働く仲間たち。さらに言えば、日々の暮らしを支えてくれている家族の存在も含めて、私たちは本当に多くの人たちに助けられ、今ここにいるのです。

 けれども私たちは、ともすれば「自分ががんばっている」「自分の力で成し遂げている」と周りや歴史を見失ってしまうことがないでしょうか。立ち止まって、自分ひとりでは何も成し得ないという現実を見つめ、「支えられている存在である」ということを改めて自覚することが、謙虚さや優しさ、そして人への思いやりにつながっていくように思います。

 その思いは、仕事の質にも確実に表れていくはずです。たとえば私たちが手がける冷蔵ショーケースは、一見すれば“ただ物を冷やす装置”かもしれません。しかし実際には、それを使ってくださるお菓子屋さんやユーザーさんの売場を支え、そこに訪れるお客様の「どれにしようかな」「おいしそう」「きれいだな」という喜びやワクワク感を引き出し、幸せな時間に寄り添う“舞台”となっています。

 そう考えると、私たちの製品には技術だけでなく、「心」が必要不可欠です。どんなに性能が優れていても、そこに“思い”が込められていなければ、お客様の心には届きません。「目くばり・気くばり・心くばり」という姿勢を忘れず、一つひとつの仕事に心をこめて取り組むことが、私たちの付加価値なのだと、私は信じています。

 今回の社長通信は、改めて「感謝」というキーワードを胸に、周囲の支えに目を向けてみる機会にしてみたいと思います。家族、仲間、お客様、仕入先のみなさん、そして会社とこの国を支えてきてくれたすべての人たちへの感謝をもう一度確認しながら、まず身近な人に「ありがとう」と言葉で伝えてみましょう。そのひとことが、きっと次の行動を変え、チームワークを温かくしてくれるはずです。

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