MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

ほめ達(褒める達人)を目指そう

 先月のグループ朝礼では、「お互いの長所を伝え合う」というテーマで活動に取り組んでいただきました。普段の仕事の中ではなかなか意識しない視点かもしれません。同じテーマで何回か行なっていますが、皆さんが真剣に向き合ってくれるおかげで、回を重ねるごとに温かい雰囲気が増して、進化している印象を受けます。

 寄せられた回答の中には、「褒められると素直に嬉しかった」「やる気につながる」「意外な一面を見てもらえて驚いた」「相手の長所を見つけるのは難しかった」という声がありました。それぞれが、自分を見つめ直し、また仲間の存在を新たな視点で捉えようとしてくれたことが伝わってきて、とても嬉しく思いました。

 私たちは日常の中で、つい他人の短所や気になる行動にばかり目が行ってしまいがちです。例えば「遅い」「雑だ」「反応が薄い」といったネガティブな印象は、すぐに気づき、時には心の中で不満として膨らむこともあります。これは、人間の脳が「変化」や「異常」に注意を向けるという生存本能の名残とも言われており、ごく自然なことなのだそうです。

 一方で、誰かの「いつも丁寧に仕事をしてくれる」「さりげなくフォローしてくれる」「穏やかに周囲を和ませている」といった長所は、継続的であるがゆえに“当たり前”として処理され、あまり意識に残りません。人は慣れたものには感謝を感じにくくなる傾向があるのですね。そのため、長所を見つけたり、それを言葉で伝えることには意識的な努力が必要になってくるのです。これを知っておくことは実はとても重要だと思うのです。  

 今回の朝礼では、まさにその“意識的な努力”のきっかけとなりました。自分が褒められたときの素直な嬉しさを実感した方も多かったと思いますが、それは裏を返せば、普段あまりそういう言葉をもらう機会が少ないということになりますよね。また、「褒めるのはちょっと照れくさい」「どんなふうに伝えていいか分からない」と感じた方もいるかもしれませんが、それでも相手の良さに目を向けようとしたこと自体が、大きな意味を持っています。

 小さな組織である私たちの会社では、人数が少ない分、一人ひとりの役割や影響力がとても大きくなります。だからこそ、互いを尊重し、日々の努力や気遣いに目を向けて、言葉で伝えることが、安心して働ける場をつくるうえで欠かせません。特別な制度やルールがなくても、「ありがとう」「助かったよ」「あの対応、よかったよ」といった一言が、チーム全体の雰囲気を大きく変えていく力になります。

 今後も、定期的にグループ朝礼に取り入れて、日常の中で自然に実践していけるよう、積極的にお互いの良いところに目を向け、言葉で伝えるよう努めていきたいと思っています。ぜひ周りの仲間の努力や強み、心遣いに気づいたときには、それをぜひ言葉にして届けてみてください。 

「当たり前の中にある特別」を見逃さず、互いを認め合い、支え合う関係こそが、私たちの組織の強みとなっていくはずです。これからも、温かく信頼し合えるチームづくりを、皆さんと一緒に進めていけたらと思います。

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