MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

何のために・・・?

映画館

 久しぶりに映画館に足を運び「ゴジラ―1.0」を観てきました。米国でも日本国内でも評価が高いと聞いていましたし、ある人はすでに5回も観たということも耳にして、何とか時間を捻出しました。

 つい先日のアカデミー賞では、この映画の監督の山崎貴さんが「視覚効果賞」を受賞しました。実にすばらしいことです。古くはスタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」や、かの有名な「スターウォーズ」をはじめ「E・T」、「インディジョーンズ」「ターミネーター2」「ジュラシックパーク」「フォレストガンプ」「エイリアン」「アバター」

 などなどものすごい作品が歴代受賞作です。みなさんも1つくらいは見たことがあるのではないかと思いますが、日本の作品がこれらと肩を並べたことは本当にすばらしいことだと感じます。

 戦後間もない東京にゴジラが上陸して街で暴れまくるシーンは圧巻なリアル感です。さすがアカデミー賞受賞のVFXです。このようなエンタテイメント性豊かな要素もこの映画の大きな魅力のひとつですが、それを通して訴えかけるテーマが評価を高めた大きなポイントではないかと感じています。

 映画の主役はゴジラなのですが、ストーリーは神木隆之介さん演じる特攻隊の腕利きパイロット敷島浩一が引っ張ります。彼は特攻で出撃しますが、命を投げ出すことに疑問を感じ、途中で太平洋上の小さな島の日本軍基地に着陸します。その後、終戦を迎え自宅にたどり着くのですが、そこでは「なんで生きて帰ってきた!」と罵られ、生きる気力を失います。しかしちょっとしたきっかけで赤ん坊を連れた浜辺美波さん演じる身寄りの無い親子(実は親子ではないんだけど)のために自宅の一室を提供することになります。

 そうこうしているうちにゴジラが東京を襲い、ゴジラ撃退の作戦に元パイロットの敷島が参画します。ゴジラを倒すには爆弾を満載した戦闘機でゴジラの口に突っ込まなければならない特攻役に志願し、作戦は筋書き通りに進んでいくのですが・・・。

 この作品は、ゴジラや特攻を通して「何のために生きるのか」「誰のために生きるのか」という深いテーマを訴えています。単にゴジラをVFXでリアルな表現で観客を楽しませるだけでなく、このような人間の生き方に対するテーマがあったからこそ、この映画が高く評価されたのではないかと思うのです。

 山崎貴監督といえば「三丁目の夕日」シリーズなどが有名ですが、2013年に公開された「永遠のゼロ」を思い出しました。大東亜戦争末期の特攻隊員の生涯を描いた作品です。洋上の空母にゼロ戦が着艦するシーンなど迫力満点のVFXとともに、岡田准一さん演じる特攻隊員・宮部久蔵の人生を通して「誰のために生きるのか」を強く訴えました。今回のゴジラと共通するテーマだと感じます。

 21世紀になって久しい今日に、このようなテーマの作品が多くの人たちに鑑賞され、共感され、高い評価を得るのでしょう。ロシアや中東では命を賭した戦いが現実に展開されている一方、特に日本では経済成長はやや停滞気味であったり天災に襲われたりとはいえ、私たち国民は衣食住に大きく困窮すること無く安全な生活を送ることができています。それゆえに「何のために生きるのか」「誰のために生きるのか」という問いに対し、強く明確な答えが見いだせない閉塞感の中で、私たちがこれらの映画にその答えのきっかけを求めているのかも知れません。

 「何のために働くのか」この問いにわが社の目的を再確認するために、理念体系を再考しました。もう一度、ご確認ください。

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