MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

感謝力の効用

助け合い

 今月第1週のグループ朝礼では、前回の社長通信「当たり前のこと・ありがたいこと」についての発表回答をいただきました。その中から一部の紹介と私の感じたことをお伝えしたいと思います。

 やはり「健康」に関する回答が多かったです。普段、当たり前のように生活を送っていることが、実は健康という前提条件があればこそ成立するものであるということ。特に入院経験のある人は、このことを強く感じているようです。入院時にベッドで横になっていると、日ごろ当たり前のように出社して仕事できることがどれほどありがたいかを痛感するとのこと。経験者ゆえに言葉に重みがあります。

 また「家族」についての回答も同様です。帰宅して奥さんが夕食の準備を整えてくれていること、洗濯してくれ清潔な服を着て仕事にいけること、家族そのものが存在してくれていること。「もしそうでなかったら」を考えるとありがたさを感じずにはいられない、とのこと。まさにそのとおりですね。

 「みなさんのコメントを読んで同じ気持ちを持った仲間たちと一緒に仕事に携われることがありがたい」と気持ちを述べてくれた一文も印象に残ります。

 「保育園や学童のサポート、家族の協力、職場の理解があって初めて仕事ができています。子供が小さいので突然仕事を休まなければならないときも社内のみなさんは優しく受け入れてくれて本当にありがたいです」というパートさんのコメントもいただきました。

 「祖母から『当たり前のことなんてない。誰かがやっているから、今の自分が何事もなく過ごせるんだよ。それを忘れてはいけないよ。そして助け合っているからこそ人は人なのだよ』と聞かされていました。」なるほど、すばらしいおばあちゃんだなあ。自分を振り返ると、こういうことを子供たちに伝えてきたかなと反省です。

 また「自分の当たり前は他の人の当たり前ではないことに気づいた。それは放っておくと揉め事の原因になってしまうが、それをお互いに理解すれば、うまくいくことも多くなるのでは。」 そうですよね、全く同じ価値観の人間などいないのですから、そのことに気づくことが、昨今よく耳にする『多様性』に本当の意味で対応することになるのでしょう。

 このようなみなさんのコメントを読んで、以前に聞いた「天国と地獄」という話を思い出しました。

 地獄に行くと、そこには長く大きなテーブルにたくさんのごちそうが並んでいました。これで地獄か?と思いましたが、テーブルを囲んだ椅子に人々は縄で縛りつけられ、片手に長さ1メートルほどのスプーンを持たされていました。人々はおいしそうなごちそうを目の前にしながら食べることができずに大声で文句を叫んでいました。

 次に天国にいくと、あらら、状況は全く同じでした。これで天国か?と思いましたが、ここでは向かいに座った人同士がリクエストされたものをスプーンで掬い、相手の口に運びあって和やかに食事をしていました。

 確かこのような内容だったと思います。条件は同じでも、人は協力し合い、感謝し合うことで状況を天国にも地獄にもすることができます。まさに「助け合っているからこそ人は人なのだよ」ということなのでしょう。

 当たり前を当たり前としてとらえていては不平不満しか生まれてきません。その当たり前と思っていることは、実は誰かの努力や協力の上に成り立っていることなのです。それに気づくと自然と「ありがたいこと」と感じ、感謝の思いが生まれてくるはずです。

 その感謝する力はきっと私たちの人生を豊かなものにしてくれるに違いありません。

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