MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

所シェフから学ぶこと

今月からはプルシックの所浩史シェフの「とことん一点だけで突き抜ける」を題材に朝礼を行っていますが、なぜこの本をテキストとして選んだのかをお伝えしていこうと思います。

 本の中にも述べられているとおり、所シェフはパステルの「なめらかプリン」の開発者です。「プリン」という多くの人になじみ深いお菓子のあり方を変えたことは、まさにイノベーションといえます。そこには、原材料から加工方法に至る深い専門知識と辛抱強く何百通りの実験を繰り返してきた実務の積み重ねの上に成立するものだと考えます。

 世の中に存在しないものを創造したiphoneがイノベーションの事例としてよく採り上げられますが、長年にわたり親しまれてきているプリンのような超身近なものであっても、人々の認識を大きく転換し、それが人々を捉えて離さないことが可能であるという事実は、私たちの日々の仕事の取組の中にもまだまだ可能性があるぞ、というメッセージとして受け取ることができると思います。

 そのイノベーションを可能にしたものは深い専門知識と実務の積み重ねの根底に流れる「考え方」や「価値観」がとても重要だと所シェフは語っています。特に印象的なのは「仕事とは、それを通じて人間力を高められてこそ意味がある」(117ページ)という一文です。

 お菓子づくりにおいてもスポーツにおいても、そしてショーケースづくりにおいても、その技術や知識を高めなくては、よいもの・よい成績を残すことはできません。人並をはるかに超えた日々の鍛錬やトレーニング無しには高い成果は得られないことは誰もが知るところです。

 しかしその類まれな専門知識や技術を身に付けてたとしても、それを支える「考え方」や「価値観」という土台がしっかりしていないと、知識や技術は生きてこないものなのです。この本では全編にわたり、その「考え方」や「価値観」が述べられており、その原点と着眼点、そして実践力が心に響きます。

 所シェフの技術や知識は努力した人がすべて身に付けられるものではありません。そういった人には真似できない才能と健全な価値観が掛け合わさって、多くの人を魅了するプリンができあがっていくのだと思います。誰もが真似できないことであれ、凡人である我々がその精神を知り、健全な考え方を学んでいくことで少しでも目指す高品質に近づけるものではないかと思います。

 また働き方改革が叫ばれてから、特に洋菓子業界は大きな転換を迫られています(これは私たちにとっても大きな課題でもあります)。これに対してプルシックさんが今後の業界の方向性を示し、すでに実現していることは特筆すべきことなのです。

 おいしいもの・高品質なものを生み出すには、それに長けた専門知識と職人技が必要なことに疑問の余地はありません。しかしその高品質なものが「その人にしかできない」芸術の領域になってしまっては、今の時代のビジネスとして成立しません。この職人技を科学的に因数分解して、基礎的な知識や技術をわかりやすく解説し、正しく身に付けるノウハウを確立したことはプルシックさんの圧倒的な強みであり、まさにイノベーションなのです。

 私たちの仕事はこのイノベーションをしっかり学び、お客様にそのやり方の最大公約数を伝えていくことです。そこではショーケースとその使い方がとても重要な機能を果たすことになります。

 大成功しているプリンのノウハウから、ショーケースの機能の探求、そしてショーケース製造の独自のノウハウの確立を目指して、しっかり学んでいきたいと思います。

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