MESSAGEは弊社代表の太田和隆が社員に向けたメッセージを社外向けに加筆してみなさまに読んでいただくコラムです。
ダイヤ冷ケースの仕事に対する考え方を感じてもらえれば幸いです。

意見は交わそう 決まったら一致協力

アジサイ

 東京オリンピックが近づいてきましたが、あなたは開催に賛成ですか?それとも反対ですか? 報道によると世の中の賛否が分かれているようですね。

 賛成派は、「日本がきちんと開催すると約束したのだから国としてやり遂げる責任があるだろう」とか、「コロナの状況は他国に比べたら“さざ波”程度なんだからきちんと対策すれば十分開催可能である」「子供たちに夢を与えたい」などの意見があります。聞けば確かにそのとおりという気もします。

 反対派は、「海外から人が入国したり人流が多くなったら感染が爆発するぞ」とか、「専門家も開催しないのが普通だと言ってるぞ」とか、「オリンピックと人命とどちらが大切なんだ」など少々飛躍した声もあるようですが、こちらの意見も聞けばなるほどと思うところはたくさんありますよね。

 さて質問をもうひとつ。あなたは原発に賛成ですか? 反対ですか? これも答えが二分される質問ですね。「反対派は、福島の悲劇を繰り返すな」とか、「そもそも故障したら人間の手に負えないものに依存するな」など理由はそれこそ限りなく挙げられます。

 一方、推進派は、「今まで莫大な予算をつぎ込んできたのだからそれを無駄にするな」とか、「火力発電に年間3兆円から4兆円の燃料費をかけていけば電気代がどんどん高くなり日本の産業は衰退する」とか、「中国が原発を推進しており、つい先日も不具合が発生した。事故発生時に被害を受けるのは日本なのだから確実な技術力を日本がもつことは国を守ることにもなるのだ」などこちらにも限りない意見があるようです。

 どちらの質問に対しても、なかなか誰もが納得する解には行きつきそうもありません。というか全員が納得する状況はありえないでしょう。このままいけばオリンピックは開催されるようですが、そうなれば反対派の声は大きくなるだろうし、もし中止や再延期になったとしたら、開催賛成派の怒号の声が上がるのは容易に予想されます。

 人命、安全、平和を守るといった誰もが否定しようのないものを優先する理論は一見正しいように思えたりしますが、そのために犠牲になった経済が原因で自ら命を絶ったり貧困に陥ってしまうといった不幸が起こることもまちがいないでしょう。

 疫病感染、原子力、経済などのそれぞれの専門家がそれぞれの意見を言います。すべてが納得して解決できる手段は存在しません。しかしその状況の中で方向性を決断しなくてはならないのは政治家です。責任ある政治家は本当に大変な仕事だと思います。

 世間を二分するような大論争にはなりませんが、私たちの仕事の中にも共通するようなことが無いでしょうか。自分たちのミスでお客様に迷惑をかけるいわゆる「自爆テロ」は論外ですが、例えば、この期に及んでの仕様変更依頼を受けるべきなのかどうか、その無茶な納期前倒し依頼を受けるべきなのかどうかなど困ってしまうことってありますよね。「お客様最優先」の考え方はすばらしい。でもそれって「平和最優先、人命最優先」的な考え方と似ている気がします。お客様最優先のために自社の利益や生産効率を犠牲にしていいのだろうか。逆に自社都合を優先して、その要望をお断りしていいのかどうか。

 販売の立場、製造の立場、それぞれで考え方が異なっていてもおかしくありません。でもオリンピック開催や原発問題のような深い対立ではないと思います。しっかり議論してお客様と自社ともに納得性の高い全体最適を結論として導き出していく。その方向に全員が心から納得はできなかったとしても、その方針に向けて全員が協力する。小さい組織だからこそ大切にしたいところだと思います。

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